ビングループ、人工呼吸器を生産へ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による肺炎が世界的に蔓延している中、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)はこのほど、人工呼吸器と体温測定器を生産すると明らかにしました。

 VICは同社傘下の研究所を動員し、短期間で具体案を打ち出しました。VICは気管切開下陽圧換気
(TPPV)向けと非侵襲的陽圧換気(NPPV)向けの人工呼吸器を生産し、TPPV向けについては医療機器の開発・製造・販売を手掛けるメドトロニック(Medtronic)と契約を締結し、メドトロニック社製の人工呼吸器「PB560」の設計を使用します。

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 各種人工呼吸器は、VICの電動バイク・自動車工場「ビンファスト(VinFast)」とスマートフォン生産工場「ビンスマート(VinSmart)」で生産し、部品は一部を内部調達、一部を海外から輸入します。

 月産能力は、TPPV向けが1万台、NPPV向けが4万5000台の見通しで、台あたりの生産コストは、TPPV向けが1億6000万VND(約75万円)、NPPV向けが2200万VND(約10万3000円)と試算されます。

 体温測定器については、既に試作品の生産に成功しています。1台あたりの生産コストは1600万VND(約7万5000円)と試算され、市場に出回っている従来の製品の価格を下回るということです。


杉山弘幸

HUTECH国際教育学院

 
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