「安全な旅行先」でベトナム観光を売り込み、10-12月から海外市場の回復目指す

ベトナムの観光業は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により甚大な影響を受け、苦戦を強いられています。こうした中、グエン・スアン・フック首相をはじめとする政府関係者と業界関係者が観光業の復興策を討議するビデオ会議がこのほど開かれました。

 会議では、ベトナムが適切な対策により新型コロナウイルス感染症を効率的に制圧していることを世界的に報じるとともに、「安全な旅行先」としてベトナム観光を売り込む国家レベルの宣伝戦略を行うことの必要性が示されました。

「安全な旅行先」でベトナム観光を売り込み、10-12月から海外市場の回復目指す 9

 新型コロナウイルス感染症の流行が拡大する前は、ベトナムの観光業は東南アジアでタイとシンガポールに引けを取っていましたが、「安全な旅行先」のイメージを活かせば、同2か国を抜くこともできるとみられています。

 海外からの観光客の受け入れについては10-12月からの再開を目指し、東北アジアと東南アジアを重点市場として戦略を練る必要があります。
 
 会議ではこのほか、以下の策が提案されました。

◇国が管理する遺跡や観光地などの入場料を半額にする。
◇1年間、観光業に対する付加価値税(VAT)を通常の10%から5%に引き下げる。
◇1年間、法人税を通常の22%から15%に引き下げ、観光業の復興度合いを踏まえて段階的に元に戻す。
◇教育訓練省は8月中旬から9月中旬までの約4週間を今年の夏休み期間とする。
◇観光業に携わる企業が商業銀行から資金を借り入れるための特別措置を設ける。


杉山弘幸

HUTECH国際教育学院

14584155
×